医療機関が行うサプリメント療法(栄養療法)

    今、多くの医療機関で行われている医療は、病気になったら薬や外科的手術で治す治療がその主体です。病気の症状を改善する薬を使用し、病気で出来た異常を外科的に取り去る事が多く、その病気になった体質を改善する治療は、生活指導、食事指導が主体であり自分で管理しなければいけません。
予防医学にあっては、病気を早期に発見する事にその主眼が置かれています。病気にならない為には、生活環境を整え、必要な栄養素を取るよう指導されていますが、実際何をどう気をつけるか、どの様な栄養素を取ったら良いか具体的ではありません。
生活習慣も、食生活も異なる個人においては、不足している栄養素も違えば、必要量も異なるのがあたりまえで、具体的にどうしようか迷われた方も多いかと思います。
当院では主に整形外科疾患を扱っておりますが、その症状の裏に栄養障害と思われる症状が見え隠れする事を多く経験しております。しかし、現在の保険医療では病気に対する治療は認められていますが、既に健康である(一見健康そうに見える)人がよりレベルアップした健康状態にする為の方法は提供されてはおりません。
そこで、当院では詳細な血液検査データーを元に、より具体的な栄養状態を評価し天然の医療用サプリメントを用いる事により、生体の機能を充分に発揮できる状態に変化させる栄養療法を始めました。
  当院で行う栄養療法とは・・・・・・・・
     ライナス・ポーリング博士によって提唱された「分子整合栄養学」をもとに、エイブラム・ホッファー博士、分子栄養学研究所所長の金子雅俊先生の長年の研究にもとづいた臨床実績を元に、僅かな血液データーの変動をとらえ一見正常範囲にある血液データーからその異常を発見し、不足した栄養素を補って行く治療です。自分で判断している事と、血液データーが示す内容が異なる事は多いものです。又、治療された効果を数ヶ月から半年後の再検査で科学的に検証する事が可能です。
具体例を一つ見てみましょう。

 GOT GPTは、肝臓の機能を表す指標である事は皆さんも御存知かと思います。この値が正常範囲にあって、他の肝臓機能を示す値に異常がない時には栄養素代謝の多くの部分に影響をおよぼすビタミンBの代謝を測る重要な指標になります。
GOT「21」GPT「8」の値が検診でみつかったとしましょう。この値は、通常の検査の基準値内に収まっており、「肝機能は正常です。」と言うコメントが帰ってくる事が多いと思います。しかし、この値はビタミンB群の代謝異常を起こしている可能性があるのです。
GOT GPTは、体内で精製される段階でビタミンB6が絶対に必要となり正常範囲であってもこの値が低いか、あるいは両者の値に差がある場合にはビタミンB6欠乏が疑われ、ビタミンBコンプレックス(複合体)の処方が必要となります。
ビタミン、ミネラルはご承知かもしれませんが、複合して働く、車で言えばオイルのようなものですから、欠乏しているもの単体で摂取するより複合体で摂取する事が望ましいのです。軟骨を形成するグルコサミン、骨を形成するカルシウムも他のビタミン、ミネラル、三大栄養素と一緒に摂取してこそ効果があるのです。
 又、鉄欠乏による貧血で様々な不定愁訴を訴える患者様が多いのも事実です。通常の検査で正常と判断される方に貯蔵鉄の指標であるフェリチンの値が低い方が多いのです。この値は、通常の検診程度の採血では測定されない事が多く見過ごされている事が多いと思われます。この様に細部にまで渡った採血が要求されますので、当院での採血は通常の検診項目の数倍にあたる検査を必要とし保険診療の範囲では診断がつきにくいのです。
  使用するサプリメントについて
     当院では、治療にあたり天然物由来の原料、高濃度の栄養素、複合体により吸収率を向上させた、高品質のサプリメントを使用いたします。薬品ではありませんので薬害についての心配はありません。
 もちろんGMP(適正製造規範)基準適合工場で製造されており、安全性、信頼性の高い製品を提供いたします。(まだサプリメントの製造には義務づけられてはいないGMP基準をいち早く自主的に採用しております。)
  市販されているサプリメントでは?
     市販のサプリメントははっきり言って効果が薄いと考えます。
 栄養療法で使用されるサプリメントはその濃度が明らかに異なります。効果を上げる為、より早期の改善を期待する為に高濃度のサプリメントを使用します。その為、値段が高いと一見みられてしまいます。具体的にヘム鉄製品を比較してみましょう。
販売元 当院の商品 A社
価格 8000円 1300円
ヘム鉄パウダー(1瓶中) (250mg×120粒)30000mg (15.75mg×120粒)1890mg
ヘム鉄量   (1瓶中) 30000mg×1.6%=480mg 1890mg×1%=18.9mg
価格    (1mg当たり) 16.67円
(8000円÷480mg)
  68.78円
(1300円÷18.9mg)

 上記のように、当院のサプリメントが決して高くは無く、しかも推奨品は鉄の吸収を高める為に亜鉛やマンガンなど、ミネラルバランスを考慮した配合になっています。しかも、過剰摂取による危険性が問題にならない有機で包まれているヘム鉄を使っております。非ヘム鉄は無機であり大量の投与は危険です。悪いサプリメンはこの非ヘム鉄を多く含んでおり、活性酸素を多く発生させるなど副作用もある為、使用量が低く抑えられていることも事実です。
 又、皆さんが多く服用していると思われるカルシウムも、体への吸収が良いのは、骨から作ったものが代表であって、コストの安い貝殻から作ったカルシウムの多い兼価品は、せっかく服用しても吸収が悪いのです。ですから、高いお金を払って飲むサプリメントこそ品質の良い物を選ぶべきであり、治療効果も期待できるのです。

  食べ物では補いきれないの?
    ここに、昭和38年から平成12年に科学技術庁の「日本食品標準成分表」の一部があります。
100可食グラム当り
カルシウム
ビタミンC
昭和38年
昭和57年
平成12年
昭和38年
昭和57年
平成12年
ほうれん草
98mg
55mg
49mg
100mg
65mg
35mg
大根
190mg
30mg
24mg
90mg
15mg
12mg
かぼちゃ
44mg
17mg
20mg
20mg
15mg
16mg

かぼちゃにやや改善が認められるもののほぼ総じてカルシウム、ビタミンCは減少傾向にあり、アメリカでは、オレンジのビタミンCが1940年の4分の1にまで減少しているとの報告もあります。これは、連作による土壌の変化や栽培方法による変化、流通、保存による質の変化、自然環境因子の変化等が考えられます。それとは反対に、現代人は、ストレス等環境因子から来るビタミン、ミネラルの消費が多くなって来ています。
こうして見ると、以前と同じように取っている食事でもかなりのビタミン、ミネラル不足が予想されます。人間を形成している細胞は、三大栄養素と言われる、タンパク質、炭水化物、脂肪だけでは形成されず、必ずビタミン、ミネラルが関係し、健康な細胞の集合体である健康な体を形成するにはかかす事ができない栄養素なのです。おいしい食事から三大栄養素を取り、その効果を最大限に生かすビタミン、ミネラルの不足は、適切な評価の上に補わなければならないと、考えております。

 栄養療法は、予防医学にとどまらず、治療されている疾患の改善にお役に立てる部分もあるかと思います。現在の治療はそのまま継続されながらの栄養療法も可能です。現在服用されているお薬を減らす事も可能かもしれません。今まで原因不明と考えられていた疾患の治療にも応用可能です。思い当たる点、ご興味のある方がいらっしゃいましたら是非ご相談ください。

     
   
                          林 整形外科
                          院長  林  輝彦


     

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